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(日本語) 新社長 佐藤さんからの自己紹介 (日本語) 知っているようで意外と知らない佐藤さんの素顔

1月から社長に就任された佐藤さん。新社長として精力的に活動されていますが、その合間を縫って、生い立ちやこれまでの会社人生、プライベートなどについて佐藤さんご自身の口から語っていただきました。「恥ずかしいんだけど」と前置きしながらも飾らず、率直にお話になる姿に人柄がにじみ出るインタビューとなりました。

(日本語) 佐藤さんのご出身と経歴

ジヤトコホームページより
https://www.jatco.co.jp/release/2021/20211207_1290.html

(日本語) 半袖短パン

僕の出身地の日田(ひた)市は水の多い盆地です。小京都と言われる小さな市で、古い街並みをもつ豆田町が有名な、数多くの観光資源がある人口2万人くらいの都市です。実家の近くには日田神社という、相撲の神様が祭られて境内に土俵があるめずらしい神社があります。子どもの頃、横綱がお参りに来ていて、「横綱ってでっけぇなぁ」って驚いた記憶があります。

子どもの頃から体型はこのままです。小学校3年生は30kg、4年生は40kgと10kgずつ順調に増えていき、6年生では60kgありました。一年中、半袖短パンで走り回っていましたね。なにが得意だったかと聞かれると考えちゃうな。柔道はずいぶんやってないけど、黒帯です。

九州男児として自分で認識しているのは顔の造りです。眉毛の濃さと、目の大きさ。昔からよく言われます。そして西郷さん。九州の人にとって西郷さんは英雄です。維新で西郷さんがしてきたことや、最後に九州各地をぐるっと回って戦う様子を親父から何度も聞かされました。西郷さんの性格とか生きざまが好きです。おおらかで、なんでもどんと受けとめて。最後には周りの不満を自分が全部引き受けて、それのために死のう、という心意気。子どもの頃からのヒーローです。

もう一人、大好きなのが、諸葛亮孔明。子どもの頃に三国志を読んで「この人、格好いいな」と思ったのが最初です。藁人形を乗せた船を送り出して相手の矢を受け、10万本の矢を集めちゃうところなんて、「こういう考え方ができるといいな」と思っていました。社会人になって、マッキンゼーの戦略立案方法を学んだときに講師の方から、「戦略として分かりやすくてすごいのは諸葛亮孔明だ」と紹介され、そこから改めて学び直しました。今、自分が戦略を教えるときには諸葛亮孔明の策、天下三分の計を引き合いに出しています。

自分が学ぶときには、自力で本を探し出して読むほうが好きです。誰かに教えてもらうより、本をじっと読むタイプです。「本を読んだら実践してみる」をモットーに、ビジネス本でもなんでもいいと思ったらまず実践してみます。ドラッカーはかなり読みました。迷ったら今でもドラッカーを開きますね。あと、「経済ってこう回っている」という解説がされている雑誌の付録本。これがとっても分かりやすい。図解で示されているのもいいですね。いまだにそれは家に置いてあり、時々見ています。

(日本語) 215億円分の借り

会社に入ってからは、ジヤトコの社長にもなられた小島さんに、目をかけてもらいました。入社後すぐに横浜工場に引っ張ってもらったり、のちにジヤトコに呼んでもらったり。鍛造の世界でずっと小島さんの背中を見て育ってきました。そして、小島さんの下にいた前島さん。この方は度量の大きい人でした。1985年、25歳のときに15億円を使わせてもらって、鍛造設備を横浜と富士に入れたのですが、この設備が難しくて僕以外使えなかった。僕がいないと生産が止まると言われ、横浜と富士を行き来する生活をしていたら無理がたたって倒れてしまったんです。そのときに前島さんが「佐藤、もういい。後はほかのやつに任せろ! 」って人を付けてくれた。その設備はしばらくして廃却しちゃうんですけど、前島さんには、逃げ場のない、とても苦しかった状況から救ってもらいました。

この経験から「技術は伝承できなくては意味がない」と大いに反省したんです。ほかの人には扱えない、個人についてしまう技術は結局ビジネスにならないのです。

また、1990年のバブル時期に九州工場で鍛造エリアを作ろうという話が持ち上がりました。ここで、僕は8,000トンとか2,500トンの機械を買って200億円使うんです。ところがバブルがはじけて話が止まってしまった。買った機械をどうするんだ? ってことになって、横浜工場の隅に寝かすことになるんです。悲しくて悲しくて。のちに西村(SVP)さんが立ち上げてくれるんですが、僕は一時期、先の15億円と合わせ、会社に215億円の借金があると思っていました。

これらの経験を踏まえて、30歳の頃に自分の頭を技術志向からビジネス志向に切り替えました。そして「ビジネスを進めるにはもっと経済の知識が必要だ」と必死に勉強を始めるんですが、その話は別の機会としましょう。

(日本語) 1万円の栗ようかん

ONとOFFを切り替えるために、いろいろな方法で気分転換を図っています。例えば、散歩やジョギング。土日に富士にいるときは一旦外に出ると2時間くらい歩いたり、走ったりしています。距離的にはここ(富士)から蒲原工場まで往復するくらいかな。あと、ケーキが好きなんです。こっそり一人で食べに行きます。甘いものはネットでもなんでもパッと買っちゃう。この前「マツコの知らない世界」で栗ようかんが紹介されていたのを見て、ネットでポチっと押しちゃった。そうしたらそれが1本1万円。少し酔っぱらっていたんだね。でもものすごくおいしかった。静岡では清水の草里(ぞおりー)がいいです。とくにフルーツを使ったケーキがおいしい。
呑んだ後に本当はラーメンが食べたいんだけど、医者がラーメンは一番ダメだっていうからグッと我慢してコンビニスイーツを買っています。今はローソンのマリトッツォが一番かな。

(日本語) 爽やかな南風のように

口に出すのは恥ずかしいけど、僕がモットーにしているのは「南風のように生きたい」ということです。人の邪魔にならない、人を心地よくさせる。爽やかな南風のように、温かく、カラッと人に接したい。昔からずっとそう思っています。

社員の皆さんには、「一緒にデンソーみたいな会社を目指しましょう」と言っています。100年に一度の変革期ということは100年に一度のチャンスなんです。「ジヤトコならできる」というのが僕の社長としての自信であり決意です。そしてそれをみんなが楽しみながら目指している。そんな会社にしたいと思います。

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