(日本語) External mindsetのススメ 米山さん:情報はつなげてこそ価値がでる
(この記事は、2021年8月に社内のExternal mindsetページに掲載した記事から一部編集の上、掲載しています)
External mindsetをもって仕事にあたっている役員、社員の方から、その心構えやマインドセット継続のための仕組みなど、私たちが使えるヒントを聞かせていただくこの連載、今回はイノベーション技術開発部で戦略リサーチの責任者をされている担当部長の米山信行さんです。
皆さんは、米山さんを社内ポータル「戦略・リサーチのページ」の発信者としてご存じかもしれません。今回は、米山さんが、集めた情報を「つなげていく」話や、自分自身への情報インプットの方法などについて聞かせていただきました。ジヤトコで一番External mindsetとかかわりの深い米山さん、これまでとはちょっと違ったストーリーになりました。
(日本語) External mindsetが仕事に直結
私にとってExternal mindsetは仕事に直結していますね。正確に言うと、私の担当業務は各種戦略の立案なので、その為に必要なリサーチとして、外部情報を広く集め、分析しているのです。まさに外を見るのが仕事なのです。いろいろな情報を広く集めていると、世界が広がりますよ。様々な角度から物事を見ることができるので、今まで見過ごしていたものに気づいたり、「これとこれがつながっていた」なんてことがわかったりします。そうすると世の中が面白く見えてきます。
(日本語) 風が吹いて桶屋が儲かる
ある事象に対して、その前に起きているいろいろな出来事がつながって、最後にそこに結び付いていく。風が吹けば桶屋が儲かる的に物事を解くことができないかと楽しんでいます。さらに今後を予測できればもっと良いですね。
一例ですが、アメリカはもともと石油の生産が少ない国でしたが、エネルギーの外部依存を解消するため、シェールガス採掘という新しい技術をものにしました。いわゆる「シェール革命」です。この技術革新のおかげで天然ガスだけでなく、低コストで効率的に原油を生産できるようになった石油業界も大いに力をつけました。この石油業界のサポートを受けていたのが共和党で、共和党であるトランプ氏を推していたようです。だけどその後、世界中で環境保全が強く叫ばれ、共和党が後退、環境問題に力を入れる民主党のバイデン氏が政権をとりました。バイデン政権がEVや再生可能エネルギーの導入に力を入れ始めると、石油業界が反発し、共和党がまた盛り返して国内で議論が活発化しているようです。これを見ると、アメリカで一気にEVが普及することは難しいことがわかります。他の国や地域に比べ、アメリカではしばらくは、EVの時代は来ないと見ています。
こういった情報や洞察は、決して私一人で得られたものではなく、チームメンバーとの議論やJUSとのコミュニケーションから得られたものですので、外を知るには、色々な人との繋がりが大事とも思います。同じように、JFやJGZとも日頃からの繋がりを大事にしています。
今は、オリンピックとコロナがどのように関係するのか、していくのかということに注目しています。コロナの感染者は増えるのか?変わらないのか?超向かい風の中でオリンピックを実施することが意味するところは?これにより何が浮かんでくるのか?社会が変わってしまうのか?風潮が変わってしまうのか?(2021年8月の記事です)
このように、何故、何が、どのように大事なのか?何と何が繋がるのか?といった思考トレーニング、妄想は常に行うようにしています。
(日本語) 正しい情報を選ぶには
今後の方向性を決めるための情報を選ぶ際、世の中にあふれている膨大な情報の中から、正しいものを選びたいという気持ちはわかります。でも、「正しい」は10人いたら10人とも違いますよね。ですので、正しい情報を選ぶということは、その情報にどれだけ自分が自信を持つか、持てるかということなのです。そして自信を持つためには、何度も失敗することが必要だと思います。失敗を恐れてはいけません。何度も情報を集めて、何度も判断して、何度も失敗して、何度も修正する。そうやって繰り返すしかないと思います。
(日本語) 電子版、ダメなんです
仕事で情報を集めていると言いましたが、個人的にも自分自身に情報をインプットする努力はしています。今の情報の一般的な取得経路は、若い人達はネットやSNSで、高齢者はテレビや新聞、書籍ですよね。まったく違っている。どちらが良いとかはありません。私は業務上どちらも見ますが、ネットは短期的な情報をすぐに調べるメディアとして活用できますが、長く使える情報は少ないと感じます。
どちらも見ていると言いましたが、実は私は電子版の新聞や書籍はダメなんです。全く頭に入らない。読みながら書きたい、読みながらチェックしたい。だから付箋を付けながら本を読んでいます。また、必要に応じてメモや自分なりの考えをノートに書きとめています。つなげていく作業です。書きとめたノートは必ず見返しています。
(日本語) 書店の歩き方
本は大好きです。本を買うのは東京駅の横の丸善です。いつもそこです。歩き方も決まっています。最初に入ったところの平積みを見る。ここには書店が売りたい本が並んでいる。次にランキングコーナーの本を眺める。まさに売れている本です。気になったらそれを手に取る。そのあとにカテゴリーごとに書棚を見て回りますね。まず1周パトロールしながら頭の中で、あれを買おうとか、もう一回見てみようとか。最後にもう1周、買う本をピックアップしながら回ります。
丸善は1万円以上買うとタダで郵送してくれるんですよ。本って重いじゃないですか?必ず郵送してもらいます。最近は本も高いので数冊買うとすぐに1万円は超えますね。
(日本語) 最後に宣伝
イノベーション技術開発部 戦略リサーチGrでは、社内ポータルを使って、私たちが調査した様々な情報をレポートとして皆さんに発信しています。
レポートの掲載だけでなく、毎週News Clipの発信や、隔週でWeekly Topics説明会を実施しています。いつでも、誰でもエントリー可能ですので、是非、定期的に覗きにきてください。