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9工場にゼットがやってきた 工場内で圧倒的な存在感を放つゼットは、なぜにジヤトコにやってきたのか?

工場内に圧倒的な存在感を放つ日産フェアレディZ(以下、「Z」と記載)が展示されている。その場所は富士A地区9工場。佐藤社長インタビューでも登場した「Z」は、なぜに9工場にやってきたのか? 今号は「Z」展示までのヒストリーとコアメンバーたちの想いを取材しました。

Z展示に関わったコアメンバーの皆さん

左から技術課 東島さん、生産技術課 浦野さん、第二製造課 大倉さん、後藤さん、第一製造課 佐野さん

現場にクルマを置きたい!

東島:きっかけは2022年2月の三現確認会。大石係長が「自分たちが作っているユニットが搭載されたクルマを、自分たちの目に見える場所に置きたいです!」と現場の熱い想いを役員に提案をして、9工場内への車両展示プロジェクトが始まりました。でも実際、どこに何のクルマを展示するのか? そのクルマはどこから持ってくるのか? ゼロスタートでしたね。 佐野:私たちが働く9工場ではFR9速AT(商品コード:JR913E)を製造しているので、当然9速ATが載ったクルマを設置すべく、最初は富士B地区の実験部にあったタイタンの展示を検討していました。でも、「ちょっと待ってよ! どうせ置くなら9速AT搭載車の象徴『フェアレディZ』でしょ‼」と、みんなで盛り上がりました(笑) 浦野:ほとんど予算もない中「Z」を探していたら、日産の試作車がゲットできるかもしれないと情報を手に入れました。交渉は大変でしたが、最後は本田会長のお力添えもあり、費用を抑えてどうにか「Z」を手に入れることができました。

取材現場の様子

「Z」をどう魅せるか⁉

浦野:次に「Z」をどうやって魅力的に見せるかを考えました。クルマの色、床、壁、タイヤ設置台、クルマの向き、高さ。「Z」のデザイン性や高級感を最大限に伝えられる方法は何か? 工場内は5S(整理、整頓、清掃、清潔、しつけ)の観点で白をベースにするのが一般的ですが、シックな黒ベースの空間に、青い「Z」を配置しようと決めました。「Z」に照明を当てると青が光を吸収し、デザインのよさが際立ちます。床はゴツゴツとした石のような質感で、壁はクリアな素材で、タイヤ設置台は「Z」の黒のアルミフレームが際立つようシルバー色(アルミ縞鋼板)を選びました。私がイメージしたものを伝えると、後藤さんや佐野さんたちがどんどん形にしていってくれました。 後藤:イメージは分かったのですが、どうしたものかと。費用を抑えてカッコよく魅せられるものを浦野さんと一緒にインターネットで探しました。床は住宅用の床材ロール、壁は黒のホワイトボードを活用するなど、知恵を絞ってお金はかけず、高級感のある展示エリアを作りました。 佐野:壁は私がこだわったポイントです。壁に紙などを貼る時にテープやシールで貼ると、なんだかテンションが上がらない。テープを剥がした跡も残ってしまうし、マグネットが使える素材にしたいなと。なかなかコレといった材料が見つからなかったけど、最後に黒のホワイトボードを見つけ、満足いく仕上がりになりました。 東島:タイヤ設置台の大きさも、地震が来て動いても脱輪しないサイズを検討していたよね。 大倉:タイヤ台の荷重計算もしていたし、安全面もばっちりだよね。

展示エリアの「床」「タイヤ設置台」「壁」。こだわりが詰まっています!

いざ「Z」搬入

東島:「Z」が搬入される当日。道路が渋滞していたみたいで、クルマの到着が20分くらい遅れたんです。関係者は、今か今かと気になって、どんどん集まってくる。 浦野:私がクルマを輸送したのですが、搬入口に着いたら、15人くらい集まっていて、ビックリしました。みんな「Z」が待ちきれなかったんだなとうれしくなりました。 佐野:私は搬入口待機組でしたが、輸送車から「Z」を降ろした時には「おー! カッケェ~!!」と大きな歓声があがりました。やっぱり「Z」はみんなのヒーロー。憧れなんだなと思いました(笑) 大倉:そして、みんなで力を合わせ手押しでクルマを搬入しましたが、全員が笑顔いっぱいでした。

「Z」到着直後のお写真。みなさん集まっています!

「Z」がきて変わったこと

東島:なんといっても、現場の意識が変わりました。このカッコイイ「Z」に俺たちの造った9速ATが載っているんだという「誇り」を感じながら仕事をするようになったと感じます。 大倉:私の班のメンバーたちも「クルマの高級なイメージを損なわないために、絶対に製造不具合を出さないぞ」、目標は高く「ジヤトコ内No.1品質だ」と今まで以上に意識を高く持って、仕事に取り組んでいます! 浦野:工場見学にくるお客さまにも、喜んでもらえていると思います。工場のエントランスに展示したので、「Z」を見ると「クルマ、カッコイイですね~」と言われることも増えました。

「Z」展示エリア。富士A地区9工場エントランス付近に展示されています。

やっぱり「Z」はカッコイイ!

浦野:「Z」に対するイメージですか? 子どもの頃、それほどクルマに興味がなかったのですが、小3の時に初めて「Z」を見た時、カッケェ~! と思ったことを今回の「Z」展示で思い出した感じですね。 東原:私は小さい時に、近所に旧Zに乗った知り合いがいたのが「Z」との最初の出会いです。その後社会人になってから、スカイライン、GT-Rとスポーツカーを乗り継いできましたけど、やはりスポーツカーといえば「Z」って感じがしますね。 佐野:私の「Z」のイメージは、湾岸ミッドナイト(人気の日本漫画。少年誌で1990-2008年に第1作を掲載。全42巻)に出てくる「悪魔のZ」かな。湾岸線を超スピードで滑走する「悪魔のZ」に憧れていたことを思い出しました。「悪魔のZ」は色も青だったし、9工場の「Z」と重なって、余計にかっこよく見えるなと(笑) 大倉:たしかに、「悪魔のZ」には憧れてましたね!(笑) 東島:で、浦野君。最後に聞くけど、この展示エリアの満足度は何点? 浦野:う~ん、120点ってことにしておきましょう! 本当に、皆さんの協力のおかげで満足のいく展示エリアにできたと思います。ありがとうございました‼

この「Z」は私たちの誇りです『Z』‼

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