ES向上活動って何だ!?現場の困りごとに寄り添います
ジヤトコには課題解決に向けた様々な活動があります。今回はその中でも「ES向上活動」を紹介します。
ESとはEmployee Satisfactionの略で、従業員が職場環境などにどの程度満足しているかを示す指標のことです。ジヤトコはES向上を目的に2011年6月から活動をスタート。主に生産部門の困りごとを解決するES向上委員会の事務局メンバーであるJEPS統括部の石井さんと渡邉さん、実際の実行メンバーである安全健康管理部の平野さんにお話を聞きました。
JEPS統括部 渡邉さん
2011年に(現会長の)本田さんより「ESは企業のバロメーター、全員本気で取り組んでほしい」とのコメントがあり、ES事務局を立ち上げた村上さんを中心に活動を進めました。私は村上さんの退職を機に引き継いで、今年で4年目になります。
私たちJEPS統括部が事務局として、月1回のES向上委員会で部門共通活動の論議・決定、部活動進捗、部活動の紹介、現場からの提案内容討議、独自のES調査企画などを実施しています。係・組で解決できなければ、課→部→部門という感じで、それぞれで解決できないアイテムは、上位層のアイテムとして上げて解決していくスタイルです。

ES向上委員会事務局の渡邉さん
改善要望は上司の方を通して伝えるか、「目安箱」なるものに入れていただきます。昨年度は34件あり、半分の17件がクローズ。2023年度はクローズが13件だったので、設備改善を中心に徐々に要望が増えてきていている印象です。
これまで担当した中で印象深いのは、作業服の従業員負担を5割から3割負担に変えたことです。海外拠点では条件付きながら、無料支給の事例もあったため、人事総務部と相談しながら検討を進めました。結果的には工場長らを通じて「あれは良かった」と言っていただきました。
もう一つは1地区の東門の拡幅です。東門は門幅が狭く、屋根も小さいため、「傘を閉じないと通ることが出来ず、雨に濡れてしまう」との意見から門扉を広げる工事をしました。結果的には「濡れなくなってありがとうございます」といった反響をいただきました。
ES向上活動自体は重々しい組織ではないので、気軽に声をあげられるようにしたいです。そのためには上がってきた問題に対してスピーディーに対応できるよう取り組んでいきたいと思います。正直、村上さんから引き継いだ当初は軽く考えていましたが、担当すると大変で、上がってきた声に対してアクションがないと進捗確認や催促をいただきます。
また、従業員が毎日行きたくなるような気持ちの良さ、外部の人に喜んでもらえるキレイな職場を自らがつくることで美化意識を高め、全従業員のES向上と人財育成に繋げることを目的に、毎年末に「ジヤトコ美化ワクワクコンテスト」を実施しています。担当役員や部長層と論議した結果、昨年度の最優秀賞はジヤトコ八木工場と南丹市による美化活動、「吉富駅 お色直し」でした。

美化ワクワクコンテスト表彰式の様子
以前日産自動車さんにベンチマークに行きましたが、はるかに先を行っている印象でした。小松製作所さんやヤマハモーターエレクトロニクスさんにもお邪魔し、取り組みを参考にさせていただきました。どこの会社もそうですが、お客さまを迎えるところはきれいに整えています。ジヤトコも負けていませんが、目に入るところはもう少しブラッシュアップしていきたいです。

改善事例(一部)
JEPS統括部 石井さん
私は2021年にJEPS統括部に異動してきたのですが、既に渡邉さんがフットワーク軽く進めてくれていて、私は今年4月から関わるようになりました。元々は2011年に本田さんの大号令から始まったのですが、今ではすっかり生産部門の文化として根付いてきたと感じています。時代と共に活動も変化してきていますが、「職場環境は自分たちの手で良くする」と言う志は大切にしながら、少しでも明るく働きやすい職場にしていきたいですね。もちろん自分たちで解決が難しい案件は今までと同様に色々な部署、部門のご協力を頂きながら活動を継続していければと思います。

今年4月から担当する石井さん
安全健康管理部 平野さん
2年ほど前に、当時工場長だった三島さんが「暑熱対策をやるぞ!」と声掛けしてくれました。今年の4~5月にかけて美化班にお願いして、1地区2工場にフィルム300枚を貼ってもらいました。おかげで温度が4~5℃変わりました。休憩場所は出来るだけ現場の近くが良いので、1地区は手洗い場を休憩場所にしています。「フィルムを貼ってくれたおかげで涼しくなりました」とのポジティブな声がありました。今後は優先順位をつけながら、2工場に加えて1工場も貼る予定です。

1地区2工場の主な暑熱対策
また、休憩場所には気化式冷風機、工場内の特に暑い場所には大型のファンを置きました。一番熱がたまりやすい場所に置くことで空気が停滞せず、南から北に流していきます。さらに、スポットクーラーとジェットファンを組み合わせることで、より冷たい空気を幅広く流すことができます。従業員にはクールファンベストをお渡しするなど、対策を続けています。

平野さんにクールファンベストを着用させていただきましたが、涼しさは段違い
現状に満足せず、これからも現場の声を常に聞いて、次の手を考えていきます!

これからもES向上に向けて頑張るぞ!