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External mindsetシーズン2 マイケルさん オーストラリア出身、人事総務部 マイケルさんインタビュー

External mindsetシーズン2、第二弾は人事総務部のマイケル・ドウソンさんです。富士A地区勤務者の中でも、大きな体躯と明るいキャラクターで一際目立つ社員、それがマイケルさんです。オーストラリア出身の彼が、なぜジヤトコの人事総務部で仕事をしているのか? External mindset(外界志向)を体現するマイケルさんにお話をうかがいました。

インタビューに先立ち、マイケルさんのご紹介をいたします。マイケルさんはオーストラリア、ニューカッスル生まれのシドニー育ち。大学を卒業後、2001年に初来日し、日本に滞在したまま通信教育でオーストラリアの大学院のMBAを取得しました。キャリアの最初となるコンサルティング会社で外から日本企業の成長をサポートする仕事をするうちに、会社の内側から人の成長をサポートする職に就きたいと考え、転職を決意、2011年にジヤトコへ入社しました。希望する人事総務部に配属となり、現在はジヤトコ共通のグローバル教育体系づくりなど人財開発と、人事部門のDX企画推進(人事システムなど)を担当しています。

フラれて自国を飛び出した

私は幼少期をシドニーで過ごしました。お気に入りのスポットは家から歩いて10分のクオウィービーチです。学校帰りに毎日通っていました。とても美しい海で、シュノーケリングで魚たちと一緒に泳いだり、仲間とBBQをして遊んでいました。 中学校からは中高一貫校に進学しました。同級生の3割が海外留学生だったので、グローバルな、さまざまな考え方に触れながら育ちました。大学を卒業したとき、友人の多くが海外に就職したんですね。自分だけ海外には行かないことで、取り残されてしまったと焦っていたんです。ちょうど同じ頃、彼女にフラれちゃって。なんかヤケクソですね。あてもなく、日本に行くことを決めました。この無謀な行動のおかげで、今自分がここにいる。結果的に思い切って外の世界に飛び出し、チャレンジしてよかったなと思います(笑)。

幼少期に通ったクオウィービーチ、シドニー(Clovelly Beach, Sydney)

温泉で裸になれなかった

2001年に来日したんですけど、しばらくは日本語ができなかったから、いろいろと苦労しました。日本で認めてもらえる身分証明書がないのでアパートを借りるときに苦労しました。最後は印鑑の代わりに親指に朱肉をつけて契約書に押しました。オーストラリアでは、指紋を取られるのは悪いことをしたときだけなので、「私、犯罪者になっちゃったのかな?」と変な気持ちになったのを思い出します(笑)。 少し経ってから、もっと日本のことを理解しようとして、アルバイトしながら日本全国を旅しました。来日して3ヵ月ほど経った頃、栃木県の那須温泉に行く機会がありました。メンバーは、僕とカナダ人男性、日本人女性3人です。初めての温泉でとても楽しみだったのですが、いざ行ってみると、温泉はなんと、混浴でした。「え~、人前で裸になるの~!?」オーストラリアでは人前で裸になる文化がなかったから、裸での入浴は恥ずかしいのでギブアップし、サーフィン用の水着をはいて入浴しました(笑)。 自分では文化の違いを受け入れるのが得意なほうだと思っていたんですけど、いざその状況になると簡単ではないな、という経験談です。

契約書に親指でサイン

混浴温泉 出展元:ニフティ温泉(フリー素材)

やる気があれば何でもできる

日本語が分からないまま半年くらい過ごしました。言葉が分からなくてもなんとかなるもんだなと思ったんですけど、旅行などでいろんな経験をして、「もっと日本について学びたい」と、急に気持ちが変わった瞬間がありました。そこから一生懸命、日本語を学び始めました。アパートに籠って、朝から晩まで2年弱、「常用漢字2000字」を覚えるべく、必死に勉強しました。日本人が英語を学ぶのと同じですね。母国語以外の言語を学ぶことはハードルが高いですが、本気でやれば、何でも身につけられるんだなと思いました。もちろん、日本に来て20年以上経った今でも毎日、日本語を勉強中です。

日本語猛勉強中

エレベーターの空気感

猛勉強の結果、日本語を身につけ、2008年に東京の小さなコンサルティング会社に就職しました。お客さまのビジネスを外からサポートし、会社の成長を後押しすることが仕事でした。平均で1日に2、3社訪問するのですが、そこで気がついたのは、会社によってまったく空気感が違うということです。エレベーターの中でもう分かります。わいわいがやがやと賑やかな会社もあれば、しゃべっちゃいけない雰囲気の会社もありました。「会話禁止!」と大きな貼り紙がされている会社もあり、驚いたことを思い出します。どちらの会社がよいでしょうか? それは断然、賑やかな会社です。賑やかな会社の方が、オープンな風土で自由に意見が出しあえる環境であるため、その後の業績が伸びる傾向にあると分析していました。自由に意見が言える風土は会社の成長にとても重要だと思います。 コンサルティング会社での仕事は楽しく、非常にやりがいを持って取り組んでいたのですが、2008年に世の中の経済が大混乱したリーマンショックが起こります。あっという間に仕事がなくなりました。このとき、いつ仕事がなくなってもおかしくないという危機感を常に持つことを学びました。この後から、最悪の状況に備え、自身のスキルアップをより一層強く意識するようになりました。また、リーマンショックはアメリカの出来事なのに、日本経済に大きな影響を及ぼしたことに気づき、「世界の経済は繋がっている」、「世界は小さい」と感じるようになりました。この経験で世界の経済状況に関心を持つようになり、自分の成長を促すきっかけになった気がします。

マイケルさん、リモート取材中

体感して心の中に取り込む

コンサルティング会社で働いているうちに、「会社の外側からではなく内側に入って人の成長をサポートしたい」という想いが強くなり転職を決意し、ジヤトコの面接を受けました。初めての面接で、面接してくれた人の印象がとてもよくて、すぐに気に入り、自宅に戻って家族に「僕、ジヤトコで働きたい。場所は富士だけどいいかなぁ?」と相談しました。念願が叶ってジヤトコに入社が決まったときは、うれしかったですね。 入社後は、海外拠点を含む全社共通のグローバル教育体系を作るプロジェクトに参加しました。海外拠点とコミュニケーションを取る機会が増え、これまで以上に自分の中のExternal mindsetが刺激されていくのを感じました。海外拠点とのコミュニケーションは電話やメールで取っていたのですが、ジヤトコメキシコに1週間出張に行く機会がありました。実際にメンバーと対面で会話する、相手の職場を見て体感してみると、それまで自分の心の外にいたジヤトコメキシコのプロジェクトメンバーが心の中に入ってくるように感じたのです。心の中に入ると、今まで以上に相手のことを理解しようと思うようになり、コミュニケーションもよりスムーズに行くようになったと感じました。この経験を通じて、一緒に仕事をする仲間とは、できるだけ対面でコミュニケーションを取るように心掛けています。

謙虚に学ぶ

プライベートのお話です。週末はできるだけ2人の子どもたちと楽しく遊んで過ごすようにしていますが、コミュニケーションを取る中で子どもたちからも学ぶことがたくさんあると思います。子どもはまだ小さいので、私は伝えたつもりでも上手く伝わっていない、逆に子どもは伝えたくても言葉を知らないから私に上手く伝えられない、ということがよくあります。そんなときは、相手に寄り添い、一歩踏み込んでコミュニケーションを取るようにすると、案外うまく通じ合えたりするのです。 私は、自分の子どもに限らず、私が関わるすべての人から学ぶことができると思って毎日を過ごしています。謙虚に学ぶ姿勢こそが、自分を成長させるベストな方法ではないでしょうか?

子どもとの写真

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