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イノベーションの聖地・未来技術センターへLet’s go! 3月にリニューアルした未来技術センターのクリエイトエリア! コアメンバーへのインタビュー‼

皆さんは富士A地区の未来技術センターをご存知でしょうか? 未来技術センターは、将来の電動化シフトを見据えた先進的な技術開発のために、2014年1月に誕生した施設です。3つのエリアで構成される未来技術センターの施設の中で、ひときわ異彩を放つ八角形の部屋、クリエイトエリアが2022年3月に大幅リニューアルし、イノベーションの聖地として生まれ変わりました。 今号は、クリエイトエリアのリニューアルを手掛けたコアメンバーに、リニューアルまでのエピソードや、施設の使い方などをうかがいました。

Fig.1 リニューアル・コアメンバーの3人

リニューアルのきっかけは一冊の本

松尾:私は2016年頃から未来技術センターとは接点があるのですが、その頃の印象は「少し活気がないな」というものでした。でも「うまく使えば、すごくいい場所になりそうだな」とも思っていました。そんなある日、本屋で「make space(スタンフォード大学スクール著 ※Fig.2)」という一冊の本に出会いました。この本は、空間が人に与える影響を研究し、「創造性を空間から刺激する」ということを示した本です。私にはこの本がジヤトコの新しいイノベーションのきっかけになるのではないか? と考え、すぐに手に取りました。

Fig.2 “make space”リニューアルのきっかけとなった本

松尾:例えば、サウナで勉強している人や、図書館に行って大声で歌を歌っている人はいませんよね? それは、人が無意識にその場所のメッセージに合わせて適した行動をとるからなのです。それならば「イノベーションを生み出したいジヤトコにも、それに適した場所が必要になるでしょ?」ということで上位者に空間づくりを提案してみると「いいね!」「やろう!」と賛同してくれました。そして空間の構想を始めると同時に、一緒にオフィス空間を作り上げるメンバーを集めました。ほどなくして、佐伯さん、猪上さん、及川さんらが仲間に加わり、クリエイトエリアのリニューアルプロジェクトが動き出しました。

佐伯:私は松尾さんがこの話を進めていることを知り、すぐに立候補しました。そして、イノベーションな空間づくりで業界から評価されている「株式会社オカムラ ※Fig.3」にコンタクトし、空間づくりに必要な要素を一緒に構築していきました。大変なことも多かったですが、私はクリエイティブな仕事が大好きなので本当に充実した楽しい時間でした。

Fig.3 株式会社オカムラ ホームページより

猪上:私はもともと未来技術センター全体の運営管理を担当していた流れで、チームに加わりました。クリエイトエリアに設置するモノを選定し上申、発注、納入、検収するという実務を担当しました。手始めに昨年度のテクノフォーラムで、「イノベーションを誘発するオフィス空間コンセプト」の特別展示をしてみたのですが、社員の皆さんの反応も上々で、今回のリニューアルに向けて大きな後押しとなりました(Fig.4)。一方で、テクノフォーラムの時期は複数の業務がいろいろと重なり、忙しすぎてほとんど記憶がありません (笑)。

Fig.4 FY21テクノフォーラムでコンセプト提案したオフィス空間

クリエイトエリアの全貌

松尾:まずは場所をご紹介します。富士A地区の売店の奥に未来技術センターが存在します。未来技術センターには大きく3つのエリア(シサクエリア、クリエイトエリア、コネクトルーム)があるのですが、今回リニューアルしたのは、クリエイトエリアです(Fig.5)。

Fig.5:未来技術センタークリエイトエリアの所在地

Fig.6クリエイトエリアはじゅうたんの色で4つのゾーンに分かれています

松尾:八角形のオフィス空間は、イノベーションの流れに合わせて大きく4つのゾーンに分割しました。中央部に配置したのは、人と人が交わる「リラックスゾーン」です。普段より姿勢の低い椅子を設置し、視点を変えてリラックスしながら自由な発想が生まれやすい空間としました。次に「作業FAB*ゾーン」(*FAB:楽しいものづくりの意。「Fabrication=ものづくり」と「Fabulous=楽しい、愉快な」を語源とする)と「共創ゾーン」。中央部でブレーンストーミングした意見を持ち寄り、深い議論をして、意見を絞り込んでいく場所となっています。最後は「集中まとめゾーン」です。出たアイデアは人に提案して初めてアウトプットとなるので、集中して提案をまとめる場所を設置しました。ただし、集中しやすい環境は個人で好みが分かれますので、現在は複数パターンの机と椅子を準備しています。クリエイトエリアは実験的空間でもあるため、今後さらに探索を行い、深化していく予定です。

Fig.7 作業FABゾーン 変わった形状の机でお仕事中。自転車に触れることもできます

Fig.8 共創ゾーンの打合せエリア 高さが変更できる机&揺れる不安定な椅子を使用

コアメンバーのこだわりポイント

松尾:クリエイトエリアは今後、視覚、聴覚、嗅覚など、五感を刺激する仕掛けを多数設置していく予定です。現時点でのこだわりは、視覚を刺激する全体的な色彩感です。各ゾーンで役割が違うので、じゅうたんの色をゾーンで変えたり、机の天板の素材などを分けました(Fig.6)。人は環境の変化に敏感ですので、環境の変化を逆に利用できるような工夫を今後もどんどん盛り込んでいきます。

猪上:私のこだわりは椅子です。各ゾーンによって、さまざまな種類の椅子を準備しました。交流ゾーンではリラックスすることが目的なので、目線を下げる背の低い丸椅子を配置しました(Fig.1)。次に共創ゾーンでは、背が高く“揺れる”椅子を配置。不安定に揺れる椅子に座ることで、いつもと異なる環境を作り、面白いアイデアが出やすくなることを目指しました(Fig.8)。そして、集中ゾーンでは周囲の音を遮断し、視覚的に作業に没頭しやすい椅子を配置しました(Fig.9)。ほかにも複数の椅子をはじめ、楽しく仕事ができる仕掛けがたくさん隠れていますので、ぜひいろいろと試していただきたいです(Fig.10、11)。

Fig.9 集中まとめゾーン① 周りの音が聞こえにくい集中に適した椅子を使用

Fig.10 集中まとめゾーン② 完全独立空間。漫画喫茶の一室のようです

Fig.11 集中まとめゾーン③カフェのような空間。大きな椅子で、ゆったりと仕事ができます

佐伯:たくさんの情報を発信している液晶パネルとトイレです。クリエイトエリアに来た人が、新しい情報を得たり、逆に液晶パネルを使って自分の情報を発信する。そんな仕掛けにより交流が活性化して人と人とが繋がり、イノベーションのきっかけが生まれることを期待しています(Fig.12)。そして超こだわりのトイレ(Fig.13)。たくさんの人に来てもらえるように最新のトイレをクリエイトエリアの外に配置したのですが、ねらいはドンピシャ。休憩がてら、わざわざこのトイレに来る社員をたくさん見かけるようになりました。トイレがきっかけでもいいので、クリエイトエリアにも足を運んでくれるようになるとうれしいですね。

Fig.12 液晶モニター 

Fig.13 大人気・最新のトイレ

ありたい姿

最後に、クリエイトエリアを束ねる辻さんにクリエイトエリアのありたい姿をうかがいました。 :クリエイトエリアは、人と人との交流でイノベーションを起こし、たくさんの未来を創り出す空間です。別の部署の誰かと出会い、気軽に話を聞いてもらう。共感が仲間を作り、イノベーションが創造される。そして皆さんがイノベーティブに深化と探索を行い、「お客さま・クルマ文化・社会」の未来だけではなく、皆さんご自身の未来も、より素敵なモノに変わってゆくことが、私の考えるありたい姿です。私たちは、たくさんの明るい未来づくりをクリエイトエリアでサポートしていきたいです。皆さん、クリエイトエリアにぜひ来ていただき、活用してください♪

Fig.14 クリエイトエリアにぜひお越しください♪ ※共創ゾーンで撮影

おまけ

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